お手玉とは
お手玉なんてよく知ってると言う方はとばしてくださってもいいです。
作り方は後半にあります。
お手玉は大事な文化
お手玉の歴史を検索すると、なんと紀元前、ギリシャにもたらされたというのですから、古代ギリシャ以前に生まれていたことになります(*_*)
でも、私たちが知っている布の袋に包まれたお手玉は江戸時代以来のようです。
(平安時代からという説もあります。)
お手玉は、端切れを縫い合わせた布袋に、身近な小豆やお米、数珠玉や貝などを入れたエコ玩具です。
それをいくつか投げ上げたり取ったりと、ジャグリングして遊びます。
しかも、歌に合わせてです。
昔の女の子は、着物を着て座った姿勢でジャグリングですから、中腰になったり、膝を折ったまま上半身を前へ後ろへ、腕を伸ばしたり引いたり💦
手先のトレーニングにとどまらず、全身運動、リズム運動をしながら、歌いながら、となると結構な腹筋トレーニングにもなっているのではありませんか。
そして、これは友達と輪になって座り、腕を競い合って順番にプレイしました。
コミュニケーションの練習の場でした。
控えめで目立たなかった友達がすごいプレーヤーだったことが分かり、尊敬したりされたり、感心したりされたり、刺激や励みになると同時に、共調性も身に付きと、・・・
・・・なんて、いいところを数えようとしたら、一番大事な「楽しさ」の影が薄くなりつまらなくなりました<(_ _);>
子供のころは、ただ楽しかった!!
何度も落としてはやり直し、昨日よりも上手にできるとすごく嬉しくて、達成感がありました。
きれいな色や柄、さらさらした優しい手触り、あの軽やかな音。
3つとか5つとかを、専用の巾着袋に入れては出し、出しては眺めていました。
今でも目蓋に浮かぶのは、妹とお揃いのワンピースの残り布で作った、レンガ色に黒い格子の入ったウールのお手玉です。
手のひらに感じた重み、ちゃぶ台に落とした時の、ジャリッというような音
口元に力を入れて、自分の番を待っている妹の真剣な顔
茶の間に続く台所では母がお鍋を火にかけて食事の用意をしています。
夕方の満ち足りた風景
こんな体験を持つ人は、今、一番若くて何歳くらいでしょうか?
昔の子は、身近にあるものを使って、遊びを工夫し、その中で、客観的自己認識も協調性も鍛えられました。
そして、何よりそれで、楽しい時間が過ごせたのです。
楽しさも自分で作れる!という体験は宝ですよね。
お手玉の他にも、身の回りのものを工夫しておもちゃに変えたものはたくさんあります。
石けり、輪ゴムをつないだゴム飛び、牛乳瓶についていた丸い紙蓋飛ばし、
男の子には、コマやメンコを作っている子もいました。
便利じゃなかったから工夫の余地があったんですね。
いろいろある中で、お手玉が、今でもお勧めなのには、訳があります。
お手玉がおすすめの訳
1 手軽で扱いやすいおもちゃ
ちょっとした面積があればどこでも遊べます。
重かったり、大きかったり、小さすぎたり、複雑だったりが一切ありません。
そして、遊び方は工夫次第で無限大、創意工夫の練習になってます。
2 世代を超えて遊べます。
子供から高齢者まで一緒に遊べます。
昔の遊び方を教えたり習ったり、今では希少なチャンスです。
3 脳の刺激になる。
指先を使うと脳の刺激になって認知症にも効果がある、とよく言われます。
本格的にジャグリングなんかできなくても、ただ手のひらにのせていじっているだけでもいいですよね。
歌いながら遊べば、刺激を受ける脳の範囲も広がります。
高齢者にとっては、昔の遊びがいろいろな記憶を呼び起こすきっかけになるかもしれません。
お手玉を作ろう
超簡単ハンドメイキングです!!
小さな布でできます。
大きさは、手のひらで扱えるぐらいなら自由、残り布の大きさで決めて大丈夫。
俵型と座布団型の二種類あります。
俵型は、筒状にした布にあずきを入れ、上と下を縫い縮めれば出来上がり。
座布団型は、縦を横の2倍の長さにした布キレ4枚で作ります。
端切れ布の有効利用、色合わせも楽しめます。
座布団型のお手玉を作ってみます
中身は小豆
最近は、お手玉の中に手芸用品のペレットやビーズを入れることも多いようですが、私は小豆にこだわりました。
というのは、子供のころに遊んだ、あの音と、手のひらに感じる質感が魅力的なのです。
さらに、小豆にはすごい二次利用価値があります。
小豆の隠れた価値
1 小豆は熱をためるので、小豆入りのお手玉を電子レンジで20秒くらい温めてカイロとして使えます。
お手玉をタオルにくるんで首や肩、手足を温めたり、お布団の中に入れたりしてね。
何回でも使えますよ。
2 万が一の災害時などには、煮て食べることもできます。
小豆の問題点
小豆の難点は、虫が付くかもしれないということと、少し値段が高めということです。
☆ 値段は近所の個人商店で、500gのパックが558円で買えました。
ということは、1gがほぼ1円
お手玉一つに小豆の適量は約40gなので、お手玉一個に、小豆約40円ということになります。
それから、500÷40=12.5、500gの小豆でお手玉は12個できる訳です。
☆ 虫予防処理
虫予防は簡単です。
高熱殺菌か、唐辛子の輪切りを一片入れればいいのです。
私は小豆をざるに入れ、熱湯をしっかりかけ回しました。
それから、強烈な太陽のもとに一日広げて干したので、カラカラになりました。
電子レンジで加熱するのもいいのではないでしょうか。
お手玉作り方
☆6~8㎝x3~4㎝ の布を4枚用意します。
ここでは、黄色2枚、オレンジ2枚です。
☆まず、図のように黄色の横とオレンジの縦半分を縫い合わせます。
全く同じに2組縫って、下の図の向きに並べます。
☆ 次にアとイ、ウとエを縫い合わせます。
☆ 次から、隣どおしになった辺を順番に縫っていきます。
☆ 最後の辺は、中に小豆を入れてから縫い閉じます。
出来上がりは表側と裏側で布がこのように組み合わされています。
手縫いとミシンとで試作してみました。
手縫いの下手さが歴然_| ̄|○
そう、両側が手縫い、真ん中がミシンです💦
手縫いは、ほどいてやり直します。
やはり、いくつも試作ですねぇ・・・
敬老の日のプレゼントにもいいのではありませんか?
遊んでもいいし、飾っておくのもいいでしょう。
お手玉用の巾着袋も縫ってみます。
飾る時には巾着袋を平らに敷いて、その上にお手玉を並べてはどうでしょう。