タンスに眠る帯
もう使わないけど、なかなか捨てられませんよね。
そこで、もう一度、毎日の生活のなかで輝かせたいと思い、思い切ってハサミを入れました。
書道グループの新年会。
贈り物交換があるので、新年にふさわしく、華やかなバッグを作りました。
豪華な色合わせ、思い切った図柄、これこそ帯ならではの素材です。
それに、シルクで軽く、締めたり引っ張ったりにも耐える強さもあります。
しかも、バッグに丁度の幅に仕立ててあります。
こんなにおあつらえ向きのバッグ材料、他にはありません。
実質2~3時間で完成、簡単ハンドメイキングに最高です!!
手順を紹介します。
柄の位置を決め、帯をカット
1 柄の位置を決める
帯は結んだ時に一番きれいに見えるよう柄が入っています。
バッグにした時、その柄がいい位置になるよう考え、はさみを入れる場所を決めます。
2 カットする
★帯をカット
1 バッグは縦長でも横長でも、帯幅はそのまま生かしたいので、片面の長さは40cmですが、前面と後ろ面を続けて80cmのところに、カットの線を引きます。
2 ハサミを入れる前にカット線にボンドを塗ります。
切り口のほつれ止めです。
帯をひっくり返して裏側の切り口にも線を引き、ボンドを塗ってください。
いきなり断つと、切り口がほつれます。
刺繍がしてあればなおさらです。
3 ボンドが乾くのを待ってカット線でカットします。
★帯のボンドが乾く間に、持ち手の準備をします。
今回は色の合う帯締めを使います。
帯締め40cmを2本カットし、切り口をボンドで固めておきます。
帯の裏地をほどき、接着芯を貼る
今回の帯にはしっかりした帯地が裏にも使ってありますので、それをそのまま、中袋(バッグの裏)にします。
表の袋と中袋は別々に縫うので、いったん帯の裏地をほどきます。
すると間に芯地がはいっていました。
白く見えているのが芯地です。
これを取り除いて、代わりに厚手の接着芯を、表地と裏地、それぞれの裏側に貼りつけます。
芯地を取り換えるのは、中で芯地が勝手に動かないよう接着させるためです。
中袋にポケットをつける
帯の残りで、半分に折り目が付いた部分を適当にポケットの幅でカットし、切り口にはボンド。
芯を取り除いたら、そのまま中袋の内側にミシンでポケットをとりつけます。
今回は横長バッグにしたので、向きを間違えないよう注意します。
表の袋と中袋の脇と底を縫う
表の袋(バッグの表)
表のバッグは帯の幅のまま仕上がるよう、さっきほどいた縫い目で底を縫い合わせます。
柄が中央より少し脇へよるようにして脇の縫い代を見た目で決めて縫います。
次に袋のマチ幅を出すため、裾の左右の角を三角にして左右2cmずつくらいの幅で縫います。
中の袋(バッグの裏)
中のバッグは表のバッグと重ねるとどうしても浮くので、底になる部分を1cmくらい浅いところを縫い、小ぶりにします。
マチ用に底の両角を左右2cm幅で縫います。
脇は、バッグ口が表と同じ長さになるように縫います。
中袋の口に持ち手を付ける
中袋のバッグ口の縫いしろ部分、両脇から10cmのところに持ち手の帯締めを縫い付けます。
縫いしろの折り線より外側につけると、外袋と合わせるときに折り線近くを縫うので持ち手を二か所でしっかり取り付けられます。
表袋と中袋を合わせて縫う
表袋の中に中袋を、裏同士が合わさるように入れます。
しっかり押し込んで、口がきちんと重なる位置で待ち針をうっていきます。
この時、縫い代はきちんと折りこみます。
表から見たところ。
裏から見たところ。
ポケットが見えます。
口から1cmくらいのところを表から縫って完成です。
帯をほどくと、裏は模様の織り糸がそれはキレイです。
糸を染めた人、帯地を織った人、帯に仕上げた人の夢や喜びが垣間見える気がします。
その労力を想像すると、「使わせていただきます」と思わず口をついてしまいます。
作って楽しく、贈って嬉しく、二度喜べます。
[…] 帯で簡単バッグ […]