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稀勢の里と貴乃花・人気力士の典型

投稿日:2019年1月18日 更新日:

稀勢の里と貴乃花に限界まで頑張った人を見た

稀勢の里引退のニュースに「やっぱり」と思った人は多いでしょう。

 

私は相撲は全く分かりません。

でも、見ていて、痛々しくなかったですか?

そこまで頑張らなくてもいいよってすぐ思ってしまうのですが、これは余計なお世話ですよね。

 

程度の差こそあれ、能力の限界に挑戦することこそ、せっかくの人生を満喫する方法だと、私は思います。

それをやり切った人の引退の言葉は、気持ちいいですね。

 

稀勢の里は「一片の悔いもない」と言いました。

一昔前のスター力士・貴乃花も「すがすがしい気持ち」と言ったと思います。

 

こういう言葉は限界まで頑張った本人にしか言えません。

人生の最後でいいから、こう言いたいです!

 

だから、何でもいいから、逃げないで限界まで頑張りましょうね!!

って言わせる人って、やっぱり特別の人ですよね。

 

稀勢の里の姿は貴乃花に重なる

稀勢の里が横綱になったのは2017年の1月場所。

次の3月場所千秋楽最後の取り組みと優勝決定戦で、負傷の左肩の痛みに耐えながら2勝しました。

 

あの姿は、貴乃花が武蔵丸との優勝決定戦で見せた「鬼の形相」と重なった人も多いと思います。

 

横綱としての自覚と精神力は、私たちを唸らせ、「さすが!」と思いましたよね。

あそこへたどり着くまで、貴乃花も稀勢の里も、相撲人生の山も谷も何度も乗り越えています。

その体験があってこその勝利で、普段の稽古も、それで培った精神力も並ではありませんね。

 

少し貴乃花の方が芽が出るのが早かったものの、二人とも出だしのころの勢いは並外れていました。

中卒で入門してからの昇進年齢を整理してみました。

貴乃花 稀勢の里
生年月日 1972年8月12日 1986年7月3日
十両昇進 17才2か月 17才9か月
入幕 17才8か月 18才3か月
初金星 18才9か月 21才6か月
大関昇進 20才5か月 25才4か月
横綱昇進 22才3か月 30才6か月
引退 30才5か月 32才6か月

稀勢の里の昇進スピードは徐々に貴乃花と開いてきていますね。

 

稀勢の里が貴乃花と違うところ

稀勢の里は、中学の卒業アルバムに

 

天才は生まれつきです。

もうなれません。

努力です。努力で天才に勝ちます。

 

と書いたんですね。

 

この言葉は、稀勢の里の昇進スピードが落ちていく様子と重なってリアルに聞こえます。

 

貴乃花とは14歳ちがいますから、稀勢の里(萩原寛少年)がこれを書いた時、貴乃花はとっくに横綱でした。

「天才」という時、貴乃花をイメージしていたのかもしれませんね。

 

そして、言葉通り、努力で横綱になりました。

ずいぶん時間がかかって、年齢的にも下り坂になってからの達成でした。

 

横綱になってからは、次の場所で優勝はしたものの、怪我をしてしまい、その後は振るいませんでした。

横綱在位年数を貴乃花と比べると、その違いは歴然としています。

 

ひょっとしたら、横綱に行きつくために精魂、体力の限りを使い尽くしたのかもしれません。

文字通り血のにじむ努力をして、親方の教え通り、どんなに具合が悪くても土俵に立ち、立とうとし続けました。

 

その姿からは、

決めたんだから、最後までやり通す!

そんな気迫を感じました。

 

中学の卒業文集には、高校進学が普通になっているクラスメイトたちに、学校生活を早々と終わる萩原少年からの別れの言葉が書かれています。

題は『最後の学校生活(上ばきはグリッパー)』

その中にこんな一節があります。

 

しかし、俺は自分の決めた道に旅立つ。

 

これを書いた15才から、引退の32才まで、決めた道を歩ききったのです。

最後まで歩ききったのは、やはり、並みではありません。

「豆腐メンタル」と言われる稀勢の里には、並大抵の努力ではなかったでしょう。

上履き「グリッパー」はこれ(笑)→ 

 

土俵にたいする姿勢、稽古の鬼だったところは、貴乃花ともそっくりです。

 

やってる姿は同じでも、実はこの二人には大きな違いがある

 

稀勢の里のアルバムの言葉や、横綱になるときの口上は、私たちも共感できる言葉です。

横綱の名に恥じぬよう精進します。

「横綱の名に恥じぬよう」ということは、立派な横綱象が目の前にあって、それに向かって頑張ると言っているようです。

 

それに対し、貴乃花の口上は難しい四字熟語で、自分自身の精神を問題にしています。

今後も不撓不屈の精神で、力士として不惜身命を貫く所存でございます

自分が横綱になる、ではなく、横綱は自分のことだ、と言っているように聞こえます。

 

共感できて、親近感を覚える稀勢の里。

目を上げて高いところに仰ぎ見る貴乃花。

 

スターには2種類ある

自分と重ねて、共感し、自分のことのように応援したくなるスター

手の届かない憧れのスター

どちらも、夢中にさせてくれます。

お相撲さんて、あれだけの体重をぶつけ合うのですから、体は大変でしょう。

30才なんて、普通の人ならこれからなのに、もう一仕事終わって引退なんですね。

 

そんなことができるのは、やはり生まれつきの才能があるからでしょう。

 

才能 + 努力と根性を身につけたのですから、稀勢の里の第二の人生、応援してます!

 

平成最後の年に、稀勢の里は引退。

貴乃花も角界を去りました。

 

久しぶりの四横綱時代はあっけなかったですね。

白鵬はオリンピックまでは頑張ってくれるそうです。

 

相撲界の今後の発展を祈りつつ・・・

 

稀勢の里さん、お疲れ様でした。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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